格闘技デビューと減量バトル!コードレビューから参院選まで
- 01 Aug, 2025
ポッドキャスト「We Are On The Way」47回目をブログにまとめました。
ジムへの道中、技術談義の前に――格闘技の「初陣」へ
車を走らせながら、まずは近況の共有から始まりました。竹内(@rikson_en)は10月中旬の「四国アマチュア格闘技大会」C級(初心者枠)に向けて練習を積んでいます。格闘技を始めてまだ1か月ほどということもあり、ボクシングや柔道の下地がある人との実力差は正直に感じているそうです。ただ、出場は最終決定ではなく、指導者が危険と判断した場合は延期になる方針だと話していました。
練習頻度は週2〜3回です。体格については「絞れれば負けないはず」という手応えがある一方で、最大の課題はスタミナだと率直に語ります。アマチュア戦はヘッドギアとレガース、厚手グローブを着用するためKOが出にくく、打ち合いと押し引きが続くことで、最終的には持久戦になりがちです。フルマラソン完走の経験がある僕はつい楽観視したくなりますが、実戦の体力は別物です。竹内は「体の使い方の巧さ」も含めて、まずは練習量で底上げしていくと腹を括っています。
減量設計――当日計量では「水抜き」が封じられます
現在体重は61kgで、最軽量の53.5kg未満を目指すには、約2か月半で7.5kg超の減量が必要になります。競技では「水抜き」が一般的な手段ですが、当日計量のアマチュアでは回復時間がとれないため、現実的ではありません。結局は脂肪を落とす「ナチュラル減量」で臨むしかないという結論になります。
食事は低脂質・高タンパクを基調にし、練習での有酸素負荷と筋トレを積み上げています。朝は抜いて1日2食へ移行し、お酒も減らす方向で、睡眠導入剤の力を借りつつ夜更かしの“だら飲み”を断つようにしているそうです。タンパク源としては鶏胸肉の低温調理を試す計画で、エアフライヤーで80℃・30分の方法と、沸騰後の予熱で火を入れる方法の二通りを用意しているとのことでした。
ここで僕からは「中心温度×時間×厚み」が安全性の肝だとお伝えしました。ジビエ(イノシシ)を低温で扱った経験から、表面条件だけでは判断できないこと、サイズに応じた到達温度管理の重要性を共有しました。竹内は厳密な温度制御までは難しいとしつつも、試行しながら最適点を探っていきたいと話していました。
本棚の前で立ち止まる――『伝わるコードレビュー』
技術の話題は、久々に購入した技術書へと移りました。竹内が手に取ったのは『伝わるコードレビュー』です。レビューの作法、特にプルリクエスト上でのコメントの仕方に焦点が当たっているとのことでした。よくない例として挙げられていたのが、「この部分は間違っています。なぜかわかりますか?」という“クイズ型”コメントです。教育的な意図があるとしても、関係性に力学を持ち込みやすく、無駄なやりとりが増えがちです。レビューはあくまで対等で、論点を具体的に指摘し、合意までの道筋を短くすることが大切だよね、という点で車内の見解は一致しました。
同時に、レビュー制度の運用についても議論しました。僕の職場では必ずしも全リポジトリでルール化されていない一方、竹内の職場では「レビュー通過がマージの前提」になっています。新規参画やコンテキスト不足のアサインでは「浅い承認」になりやすく、アプローブの重みづけが人によって揺れる問題も起きがちです。レビューが遅滞要因になるのは避けたい一方で、品質担保の最終関門でもあります。制度設計と文化醸成の両輪が必要だという結論に落ち着きました。
なお、英語圏の類書『Looks Good to Me』も気になっているとのことです。LGTMという軽い“承認語”の裏側に、本来の審査プロセスの重さをどう宿すか――次回、読み進めた感想戦ができそうです。
帰路の雑談――参院選、現職の強さ、そして“ネットの人気”
帰り道では、参院選の話題になりました。僕は地元・愛媛選挙区で特定候補に一票、比例でも別の選択肢に投じた近況を共有しました。結果としては現職(永江さん)の強さが際立ちましたが、なぜ現職が強いのかをあらためて言語化しようと試みます。市長のように目に見える行政権限を握っているわけではない国会議員が、個人の“成果”をどうアピールし、どう評価されるのか。討論会での主張や地元案件への関与の見せ方が、結局は「ハブ」としての機能の印象につながっているのかもしれません。
ネットの温度感も取り上げました。YouTubeのコメント欄を眺めると、賛否が鋭く二分されている政党もあります。離党劇や内部のゴタゴタが可視化されやすい時代だからこそ、情報の露出と炎上の振れ幅が、そのまま“熱量”として読まれがちです。初めて投票する層の受け皿になっているという見立ても一方にはありますが、キャッチーなスローガンの解像度や、外国人・日本人の扱いをどう“ファースト”と定義するのか――ラベリングの内実は丁寧に読み解く必要があるよね、というところで話は落ち着きました。
まとめ――競技の体力、組織の体力、社会の体力
今回の車内トークは三つの“体力”に収斂したように感じます。ひとつは、厚手のギア越しに削り合うアマチュア戦で最後に物を言う、競技者としての体力です。もうひとつは、レビュー運用やコメント作法を磨き、チームで開発速度と品質の折り合いをつける、組織の体力です。最後は、ネット言論の波に呑まれず、自分の頭で判断する、社会人としての知的体力です。
竹内の初陣に向けた減量と持久力づくりは、着実に進んでいます。僕のほうは、低温調理のプロトコルをもう一度見直し、鶏胸肉の最適化レシピをまとめておこうと思います。次回は『伝わるコードレビュー』の読後メモと、スパーリング後の進捗報告を持ち寄ります。鹿肉の在庫も忘れないようにします。タンパク質の塊なので、減量期のメニューにも案外フィットしますよね。